ボランティア事典に誤り続々、絶版決める

大手出版社の学習研究社(東京都)が発行している「ボランティア用語事典」に、間違った記述や偏った表現が多数あることが、社会福祉法人「大阪ボランティア協会」(大阪市)の指摘でわかった。同社は5日、この事典を絶版にして新たな事典を作ることを決めた。

明らかな間違いは▽NGO(非政府組織)は国連に申請して認定を受ける(国連の認定制度はNGO一般とは別) ▽敬老の日に老人家庭奉仕員がお世話にくる(老人家庭奉仕員制度はすでになく、敬老の日に訪ねるものでもない)など。

この手の話をするときにいつも感じるのだけど、「ボランティア=社会福祉系の活動or 国際協力系の活動」、というイメージは何とかならないものかなぁ。科学館・博物館でのインタープリター的なボランティアも十分にボランティアだと思うのだけど。実際には、「そんなのはボランティアじゃない」と見向きもされなかったりします。学校で教える「ボランティア」という言葉に偏りがある時もあるし、「科学教育系のボランティア」を時々否定されて、自分の立場に困ることが。
ボランティアって、「利益を特に追求しない社会貢献型の活動」という程度の話だったはずなんだが。「ボランティア="ご立派"な活動」という先入観を作ってしまうと、ボランティア活動の敷居が高くなり、日常生活からどんどん遠ざかってしまうように思う。